2011年の目標として、"悩んだり迷ったりして無駄にする時間を減らす"というものを設定した.
このボトム部分の強化により、本来の目的である生産性アップに自ずと繋がると見ている.
そんな折、上記目標を達するために有効な方法はないか考えていたところ、
論理療法などセルフ・コントロールの手法をライフハックの一環として用いようと思い当たった.
論理療法や認知療法を意識するようになったそもそものきっかけは、Mind パフォーマンス Hacks —脳と心のユーザーマニュアルを読んだことだ.(結構前に出ていて今さら感はあるが..)
上記目標に近づくための方法論などないかと,安易な道を探す過程で前から気になってた本書をちゃんと読んでみた.
以前読んだときは、exsoslf, outlook, 呼吸法, obric strategies, lojbanなどインパクトのあるhack満載で、ただ単純に面白く読んでいただけだった.
読み直してみると、論理療法の紹介部分は目的に最適と思われ、
さっそく取り入れてみようと思った次第だ.
そんな私のような、療法ビギナー?の人間にお勧めの書籍が、こちらの、
論理療法による3分間セラピー 考え方しだいで、悩みが消える
だ.こちらを紹介したい.
本の主旨
本書は一貫してひとつの簡単な事実に基づいている.それは、感情的な悩みは考え方から生じる、つまり、「感情は思考に起因する」ということだ.
この感情は思考から来るという事実を認識し、思考を正す方向に向ける事で、
感情的な問題を解決、対処できるようになるとしている.
その具体的な対処療法として、3分間エクササイズという形で提唱されている.
このエクササイズは、アルバート・エリス博士が創始した論理療法(REBT)に基づいたもので、
嫌な出来事に対する考え方を修正し、合理的な思考へと導く手法を、
新しい手法で説明、より短時間で行えるよう簡潔にしたものだ.
「このエクササイズにより、悩みを招く思考を解除する習慣を身につけることで、
不安やストレスに必要以上に悩まなくなったり、より自分の望む生活を送ることを実現する人間になれる.」
というのが主旨だ.
3分間エクササイズのやり方
本書のメインアイデアである、3分間エクササイズのやり方を少し紹介しておく.軸となる考え方は、"「〜すベキ」と「ネバナラナイ」という理性的でない思い込み、信念を見極め、
その根拠のない要求をしっかりと論駁(ディスピュート)する" ということだ.
ステップは非常に簡単.
- 「〜すベキ」と「ネバナラナイ」という思い込み、信念を捕捉する.
- -ABCDEF分析3分間エクササイズを実施し、考えが誤っていることを理解する.
- 効果的な新たな考えを得る
これを以下フォーマットに沿って書き出して行う.
論理療法による3分間セラピーの6ステップ - *ListFreak
- (Activating event: きっかけとなる出来事)――あの人が私を誉めない。
- (irrational Belief: 理性的でない信念)――あの人は私を誉めナケレバナラナイ。
- (emotional Consequences: 感情的な結果)――怒り。
- (Disputing: 論駁)――「なぜあの人は私を誉めネバナラナイのか?」など。
- (Effective new thinking: 効果的な新たな考え)――「あの人が私を誉めてくれる方がいい。 しかしそうしてくれなくても、私は十分生きてゆける」など。
- (new Feeling: 新たな感情)――残念、ガッカリなどだが、怒りではない。
そして、「練習・反復・強化」
勿論、これらを何となくたまにやってみるだけでは、考え方を変えるには至らない.
とにかく繰り返し、習慣化することが重要だと説いている.
ここでは本当にポイントだけ記載したが、少しでも興味があれば本書を手に取ってみることを勧める.
3分間エクササイズのポイントなどが、実際の例とともに分かりやすく紹介されており、
とても理解しやすく、すぐ読めると思う.
また本のデザインもオシャレなので気に入ると思う.
うつとか、大げさでなくとも、日々の感情コントロールに役立てられる
論理療法や認知療法というと大げさに聞こえるかもしれない.そんなの病んでる奴への治療法だろ?という具合に.だが、ここで強調しておきたいポイントは、正常な人間であればもっと迅速に効果があるということだ.
以下のような、ネガティブな思考習慣や癖、ライトな問題は誰しもあると思う.
- 先延ばしてしまう
- 禁煙,ダイエットなどやめたい・続けたいことがある
- プレゼンに必要以上にナーバスになる
- 同僚や部下についイライラしてしまう
この3分間エクササイズをやってみると、思った以上に効果があることを実感できると思う.
個人的には、ライフハック本などを読むより、心理学啓蒙書やこういった療法の簡易書などを読みたいと思う.
見た目は手軽ではないかもしれないが、それらは、軽本と同じくらい手軽に読める.
ツールに踊らさせることなく、ライフハック的な話の土台にすることができる.
他参考リンク
それ以前に、ライフハックネタとしてやはり当然紹介されている.理不尽な思い込みを論理的に治してゆく「自己変革の心理学」
「考え方を繰り返し変え続ける」方法を探す
これらアプローチを実現するツールとして、3分間エクササイズは手軽さの点でかなり使いやすいと思う.
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